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02: 構造と視覚 ~ゲシュタルトの法則~

「人間は"視る"ことでどのように物事を見分け、把握しているのだろうか。」
この疑問を解明すべく、20世紀初頭にドイツの心理学者が視覚現象の分類を行った結果、人間は視たものを自動的に構造化し、まとまりのある図形やものとして知覚することがわかった。この理論を視覚認知のゲシュタルトの法則といい、この記事では、その中でも重要な概念について説明していく。
(ちなみにゲシュタルトはドイツ語で「図形」という意味らしい)

 

目次

 

1.近接

まず、以下の図(A)をみていく。おそらく、"横に"4つ並んだ赤い丸が3つあると認識したはずだ。一方その隣の図(B)は、"縦に"4つ並んだものが3つと認識する人がほとんどだろう。理由は簡単で、人間は距離が近いもの同士をグループとして知覚するからだ。
これがゲシュタルトの法則の概念の一つである近接である。

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2.類同

続いては、類同である。これは以下の図を見てもらえば簡単で、16個の丸の内、4つの青い丸を1つのグループと認識したはずだ。この通り、人間は似ているものもグループとして知覚する。
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3.連続

次の例は以下のスライダー。連続していない複数のパーツも連続した1つの形として知覚するため、1つの溝にハンドル(丸)があるように見え、誰もハンドルの左右の溝が繋がっていないなどとは思わないのである。

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4.閉合

これはほとんど3の連続に似ている概念になる。人は断片ではなく、完全体のオブジェクトを知覚しようとし、開いた形を閉じた形として知覚しようとする。そのため、下の左図では4つの弧であるにも関わらず、赤い円を知覚し、右図では4つのパックマンであるのに、四角が知覚できる。
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5.対称性

単純でかつ対称性をもつように整理して知覚する。

 

6.図と地

この図と地は、人間は図(前景)と地(背景)を分離して知覚するというもの。あるシーンに対し、注目しているものが"図"、その他が"地"を構成する。
“図と地”はシーンの特性の影響を受けることがわかっており、例えば、小さなオブジェクトがあり、それがより大きなオブジェクトに重なっているとき、この記事の今までの図のように小さいオブジェクト(この記事の図では赤)を図、大きいオブジェクト(この記事の図では灰色の四角)を地として認識する傾向がある。

 

7.共通運命

同じ動きをするものをグループとして知覚する。

www.gapminder.org

 

 

※この記事は「UIデザインの心理学(著:Jeff Johnson)」を読んで、内容を忘れない
ように作成した記事です。